総合情報基盤センターは「アドホック型衛星インターネット通信システム」を導入し、運用を開始しました。このシステムは、衛星回線を利用してインターネット通信が可能となるシステムで災害発生時の非常用回線を目的としています。
衛星通信に必要な小型地球局(VSAT)は、ハイブリッド車に搭載されており遠隔地への移動が容易です。また従来の小型地球局では熟練した作業員によるアンテナの精密調整や組立等が不可欠でしたが、アンテナ調整が自動でおこなわれ、無線に関する免許も不要となっております。
正式運用にあたり、 6/20 - 6/21 にかけて総合情報基盤センターのスタッフが奈良県十津川村まで行き実運用試験を行いました。調査日時・場所は以下の通りです。
- 6月20日(金)調査場所:①平谷地区 (図1)
- 6月21日(土)調査箇所:②樫原地区 (図1)
調査箇所(図1)としては、携帯電話の電波が微弱な箇所を選択しました。
- 測定用PCによる帯域測定
- TV会議システム
- IP電話通信
- 回線速度
検証の結果、衛星を経由したインターネット環境がストレスなく使用でき、災害発生時の非常用回線として有用である事が確認できました。
本システムは災害発生時のみならず研究会や屋外イベント時での使用等でも有用であり、多くの場所での活躍が期待されています。
執筆者: 佐藤 由章, 辻井 高浩